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活性酸素vsスカベンジャー(抗酸化物質)

活性酸素は一種類ではありません。何種類もあります。
そして、それに対応するようにスカベンジャーも何種類も存在します。
スカベンジャー同士はお互いの不足部分をカバーし合いながら、
チームワークで活性酸素に立ち向かいます。

まず、体内でもっとも多く発生する活性酸素が「スーパーオキシドラジカル」で、
これに対抗・分解するスカベンジャーが「SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)」です。

スーパーオキシドラジカルがSODによって分解されたときに発生する活性酸素があります。
それが「過酸化水素(いわゆるオキシドール)」です。
これには、スカベンジャーの「カタラーゼ」や「グルタチオンペルオキシダーゼ」が
出動してやっつけます。

スーパーオキシドラジカルや過酸化水素に細胞内の銅や鉄が結合して生まれる凶暴な活性酸素、
それが「ヒドロキシラジカル」です。
これにはグルタチオンペルオキシダーゼや「グルタチオン還元酵素」が活躍します。
また食物に含まれるビタミンCやビタミンE、βカロテン、ポリフェノールなどは、
ヒドロキシラジカルに有効な抗酸化物質です。

活性酸素には、ほかにも紫外線やX線などによって発生する活性酸素の「一重項酸素」があります。
ところが、体内で作られる酵素スカベンジャーでは一重項酸素に太刀打ちできません。
これには食物に含まれるビタミンCやβカロテンなどが有効なスカベンジャーとして働くため、
それらを体外から摂取する必要があります。

このように、体内のスカベンジャー軍団は活性酸素と日々戦い、我々を病気や老化から守ってくれていますが、
同時に、体内で作られるスカベンジャーだけに頼っていては、不十分であることがおわかりいただけるでしょう。
活性酸素から身を守るためには、スカベンジャーを含む食物をバランスよく摂ることが必要不可欠です。

体内で作られるスカベンジャーの働きは20代がピークで、
悔しいかな、それ以降は年齢とともに低下していくこともわかっています。
年をとればとるほど、アンチエイジングのためにスカベンジャーを含む食物の摂取が必要です。
たとえ若くても、ストレスが強すぎたり、体が弱っていたり、病気でバランスを失っていたりすると、
スカベンジャーの働きが弱まって活性酸素を防ぎ切れず、ダメージを受けてしまうこともあります。

その上、私たちを取り巻く環境が、
ストレス社会、たばこの煙、車の排気ガス、紫外線、電磁波、農薬、食品添加物などと、
活性酸素の発生源だらけであることを考えると、
体外からもスカベンジャーを積極的に取り入れて、
体のサビ防止システムを強化していかなければならないと一層強く感じます。


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